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答えは、ベルリン。 [ドイツ生活]

時に、はっつあん、アンペルマンをご存じか?

いや、頭がパンでできた、正義の味方では、ない。
あたしが言っているのは、アンペルマン。

パリの町は、サンジェルマンだ。

でも、お前さんの口からサンジェルマンがでてくるとは、おどろいた。
え?パン屋だって?駅前の?朝方には客がいっぱい?

どうやらお前さん、アンペルマンを知らないね。

3.JPG

これが、アンペルマン、というものだ。

とある、大都会の信号がこのカタチでね、
これがなかなかにかわいらしいってんで人気になって、
今じゃキャラクター商品も売られている。

http://ampelmann.de/

さて、はっつあん。
アンペルマンをご存じない、あなたには少し難しいかもしれないが、
「とある大都会」、が、どこか、おわかりか?

え?くまの野郎に聞いてくるって?

こないだ、そういって出てったきり戻ってこなかったじゃあないか。
アタシは夜まで待っていた。
心配になって使いをおくったら、お前さんは家で寝てた。

では、ヒントを差し上げましょう。
ついでに、きーんと冷えた純米酒を、もひとついかがかな?

1.JPG

その大都会では、こんな電車が走っている。

おや、目が輝いたかね?
お前さん、電車がお好きかい?
あらあら、腕組みして頭をひねってるじゃないか。
こりゃいいねえ、よーくお考えなさい。
はいはい、御酒もたくさん召し上がれ。

アタシはね、先日この大都会へ物見遊山にでかけてね、
ああ、思い出してもこう、心持ちが浮き立つようだね、
古い町と新しい町をいちどきに楽しめるのが、なんとも言い難くすばら・・・

え?名古屋?
残念ながら、名古屋ではない。

旅のあいだはずっと晴天にめぐまれて、
まるでお天道様背負って歩いているようだったねぇ、
ひとがたくさんいてねぇ、祭りのようなにぎやかさにアタシも少し若がえっ・・

もうひとつ?、仕方ない、次のヒントをさしあげ・・、
え?酒のほうを差し上げろ?
いやいや、次を最後のヒントにして、酒はしばらくおあずけだ。
そのかわり、正解したら、とっておきの純米大吟醸を差し上げましょう。

2.JPG

これはかつてこの町を東と西に隔てていた、壁のあとだ。
戦後、国を二つに分断された、悲しい歴史の傷跡がこの町のそこら中に残ってるのだけれども、
それがこの町の魅力のひとつになっている、と言えなくもない。

え?もっとお写真が見たい?

うれしいことを言ってくれるじゃないか。
ちょっと、待っていなさい。
今、奥から全部もってきますからね。
100枚ばかりあるから、なかなかに見応えがありますよ。

(ご隠居、大量のお写真を抱えて戻ってくるが、はちの姿はない。
さらに、とっておきの純米大吟醸も消えていた。)

(おしまい)

時にはっつあん、「ばべいろ」をご存じか? [ドイツ生活]

9月から新学期が始まって、またドイツ語の授業をとっている。おでが通っているのは、「フォルクスホッホシューレ(市民大学)」。市営の学校なので、授業料が安いのがよい。

ドイツ語はもういやんなっちゃうほど、ぜんぜん上達しないが、いろんな国から来たクラスメートと一緒に勉強するのが楽しいので、よい。

しろ、くろ、きいろ、という人種分けに、「黄色人種はきいろじゃなくねえか?」と思っていたが、こうして、しろいひとたちとくろいひとたちと一緒にいるとわかる。おでのおはだは、きいろい。そういうことを実感できるのが面白いからドイツ語なんてどうでも、よい。

休憩時間の便所で鏡をみると、いつもすこしびっくりする。
「なんだこの地味なかおは!」
きいろいおはだに、くろいおぐしとくろまなこ。嗚呼、なんとモノトーンなおでの顔面よ。隣で手を洗っている、女子は、肌の白、髪のブロンドに目の緑、おまけに赤い口紅まで塗っている。合計4色!なんてカラフルなんだ!!

先日、途中から入学してきた、くろいひと。「ばべいろ」から来ました、と言う。先生はそれを聞いて、「COOL!」、と言っている。ドイツ語の先生のくせに、「COOL!」は英語なのに。そうか、ばべいろは、くーるな国なのだな。ノートのすみに「ばべいろ」とメモして、帰宅後に検索した。

ばべいろ、は、「バルバドス」。カリブ海にある、島国。

http://www.visitbarbados.org/

バルバドス観光局のHPを見て、きゃー、となった。COOOOL! 世界にはこんなにきれいで楽しげな国があったのだな。あの子がクラスにいなければ、たぶん一生知らなかった。ドイツ語、全然うまくならないけど、学校通っててよかった。

昨日、イタリア人女子に「ちょっと質問していい?」と、話しかけられた。日本料理に興味があるんだが、今まで日本人の知り合いがおらず、きっかけもなかったので、習えなかった。もしよかったら、私に日本料理を教えてはくれまいか?、と言う。おでのお料理の腕は、ちょっとアレなので、日本料理教室の情報があれば、知らせるってことでよろしいか?ドイツ人向けにときどき料理教室をやっている、知人のあてがあったので、きっと11月にはやると思うから、と付け加えた。
ありがとう!私はうれしい、みっそがいてうれしい、喜びをイタリアンにあらわしている、彼女を見て、思った。

おでにとっての「ばべいろ」ばりに、みなさんにとって日本は遠い、珍しい国なんだろう。それを実感できただけで、学校通ってやっぱりよかった。たとえドイツ語がこんな感じだって、いいじゃないかと。

(おしまい)

暑くない夏のはなし [ドイツ生活]

どうやら、夏は終わったと見える。

暑いスね、でも外のがましっス、おでんちは屋根裏だから兆暑くてサウナみてス、
なんつって、会う人会う人に愚痴を言っていたのは、
ほんの数日だけだった。

7月に入ると、急に涼しくなり、
こりゃいいスね、おでんち屋根裏だけど暑くないス、快適ス、
なんつって、得意げに自慢していたが、
その後、気温が25度を超える日は、ほとんどなかった。
最高気温は20度そこそこ、最低気温は10度前後。

夏服がセール価格になっていても、
いつ着るんだ、これ?
という感じで、全く欲しいと思わなかった。
うすぼんやりしているうちに、セールはほとんど終わって、
新入荷の秋冬物が店に並んでいると、
そっちは、欲しい気持ちにならなくもない。

正しい。

これが、正しいドイツの夏だ。
うんうん、と思う。

ちなみに現在、夏の風物詩「移動遊園地」がライン川岸で開催中。
日没後の気温低下に備え、片手に上着を持ったひとびとが、
移動遊園地へと向かっていく。
たぶん急な雨に備え、折りたたみ傘もどこかに持っているはずだ。

同じく、夏の風物詩、野外映画館も昨日からやっているが、
若者たちはたぶん、お母さんに「あったかい格好で行きなさいよ」と、
カーディガンを持たされているに違いない。
雨合羽も持たされているかもしれない。

正しい、じつに、正しい。
ちょっと短すぎる、ドイツの正しい夏。
でも、ちょっとさみしい気がしなくもない。

って、暑けりゃ文句言うくせに、寒けりゃさみしがる、自分はいかがなものかと思わなくもない。

(おしまい)

前世に何かがあったと思われる、はなし [ドイツ生活]

おでは、げっ歯類が、こわい。

ネズミを「げっ歯類」と呼ぶのかどうか、
ちょっと自信がなかったので、さっき、検索したのだが、
そのページに載っていた、ネズミの絵にぎゃっとなって、すぐさま消した。
やっぱり、ネズミはげっ歯類で正しいことが判明したが、心臓ばくばく。

絵でも、こわい。

本物は、もっと、兆、すげえ、こわい。

東京の地下鉄では、ときどきネズミと遭遇したが、
ドイツの地下鉄にもいる。
レールの周りをちいさいやつが、ちょろちょろちょろちょろしている。

こわい。

おでが怖いのはげっ歯類全般なので、ほかにもこわいヤツがいる。

リス。

東京では全く見かけなかったが、
ドイツには、いっぱいいる。
おでんちの近所に、きっと100匹は生息しているはずだ。
いや、1000匹いるかもしれない。

ほぼ、毎日、遭遇する。

かさかさ、という音がしたら注意だ。
あのしっぽのふさふさした、すばしこいヤツがどこかから飛び出してくる。
さささーっと走り去ってくれればいいが、リスはひとびとに可愛がられているものだから、
警戒心がうすく、ちょっと立ち止まってぼーっとしてたりもする。

どうして、その脇を通れようか。

しかし、立ち止まるのも、こわい。
リスは自分をかわいいと思っているから、
立ち止まったおでを見て、
「かわいいアタシに何か、くれるつもりね」
なんつって、こっちに向かってくるかもしれない。

頭では、わかっている。
リスと戦っても、勝てると。
おでのほうが身体が大きいし、力も強い。
相手もバカじゃないので、すぐさま逃げるのは、わかっている。

でも、こわい、理屈じゃないのよ、あ~~~!

あと、もひとつ、こわいヤツがいる。

うさぎ。

おでんちの近所、芝生の生えてる場所に、いる。
群れで。
一匹でもこわいのに、集団でいる。
たぶん、おでをこわがらせるために。

ところで、うさぎもげっ歯類に入るのか。
わからないので、検索したいけれども、
ネズミの絵がこわくて、できません。

(おしまい)

ドイツとエアコン [ドイツ生活]

わが家は、暑い。
屋根裏部屋だから、暑いらしい。

「屋根裏部屋が暑い」、というのは、常識らしい。
だけど、それを去年の夏、はじめて知った。
常識しらずを後悔したところで、先にも役にもたちゃしない。

ドイツにエアコンは、ない。

それは、知っていた。
だけど、ドイツでエアコンが要るほど気温が上がることは、滅多にない、と思っていた。
それが常識だと、思っていた。

でも、その常識は、いささか古かった。
最近の夏は、けっこう暑い。
新常識じゃあ、知らなくても仕方あるまい。
おでは悪くないから、後悔も反省もしない。

とはいえ、去年の夏、
わが家には、エアコンがあった。

IMG_1516.JPG
エアコン

だいじょうぶ、ご心配は無用です。
ちゃんとわかっています、これは、「扇風機」です。

あまりに暑くてしんどいので、これをエアコンと呼び、
『エアコンを回せば涼しくなる』、という体で、
ぬるい風に吹かれながら、「エアコンごっこ」で気を紛らわせた、
去年の夏の哀しい思い出だ。

でも、ドイツにだってエアコンがないわけじゃない。
美術館とか映画館とか、スタバとその二軒隣のカフェにはある。
去年の夏これらに避難した、当人の情報だから信じて良い。
ただし、エアコンがある一般住宅は稀だ。
実際、エアコン付きの家に住んでいるひとをひとりも知らない。

わが家を、除いては。

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おでんちのエアコン(本物)

今年の春、帰国する方にタダでもらった。
その方もこのエアコンを、別の方からタダでもらったという。
「だから、いりません」、と、
おでは財布をひらいて払う気マンマンだったのに、そのひとは決してお金を受け取らなかった。

ありがたい、ありがたい・・・。
心のそこから感謝したものだが、
それは、春のはなしだ。

現在、おではエアコン脇のテーブルで、
保冷剤を首にまいて、ブログを書いている。
エアコンは、動いていない。
動いているのは「エアコン」、というお名前の扇風機だけだ。

なぜ、本物のエアコンがあるのに使わないのか?

説明しよう。

普通、エアコンには室外機というものがある。
室内に涼しい空気を送るかわりに、室外機からは熱風が排出される。

わが家のエアコンをもいちど見ていただきたい。

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室外機は、ない。
しかし、そのかわりに蛇腹のホースがついている。

IMG_1513_2.jpg

このホースが、いわば室外機のかわり。

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こうやって使う。

窓の隙間から、このホースを表に出して、
暑い空気は外へ送るしくみだ。

冷房中の部屋では、窓を閉めるのが常識のはず。
窓を開けたら、暑い空気が入って来ちゃうじゃんね、
という、短所については、春の時点で気がついていた。

音がうるさい、という事実と、
電気代がかかる、という事実については、譲ってくれた方のご説明があった。
その方はそれが気になって、実はほとんど使用していなかったという。

使用して判明したのは、
熱風を排出するホースがめちゃ熱くなり、
その熱が部屋じゅうをあたためるという、事実。

送風口から1メートル以内だけを冷やし、
それ以外の温度を上昇させる、
これは、そういうマシンであった。

おでは、こいつにお名前をつけた。

ストーブ

いいお名前だと、自画自賛している。

(おしまい)

やめどきがわからないはなし [ドイツ生活]

結局、ドイツ語を勉強している。

前回の滞在中に一生懸命勉強したものの、
日本に帰ったらドイツ語を使う機会などまるでなく、
ドイツ語を使う仕事がしたい、という希望も叶わなかった。
在日ドイツ企業の求人は、「要英語」。
中途半端なドイツ語力は、なんの役にもたたず、
そして、6年半も勉強したドイツ語は、2,3年ですっかり忘れてしまった。

だから、今回は勉強しない!
おでは楽しいことだけして、機嫌良く生きる!

と、ドイツへ出発する前には宣言していたのに。

ドイツ語をしゃべるたびに、
「おではダメだ」、と思い、
「もすこしうまくなりたい」、と思い、
ちょっとだけやろう、と学校に通い始めたのが、
蟻地獄。

おのれのダメな部分が、やるほど見えてきて、
あれも足りないこれも足りない、もっと勉強しなくっちゃというはなしになった。
「楽しいことだけして、機嫌良く生きる」、当初の希望とは、
だいぶ違う気がするのだけれど、やめられない。
始めてしまったらば、やめどきがわからない。
なんでだ?

ドM、だからか。

自分では、ドSだと分析しているのだけど、

ドSはドMだ、

と、マツコ・デラックスが言っていた。
なんでだ?
なんで、おではブログでおのれのドSを発表しているのか。

バカなのか。

バカなので、といえば、
本当に、バカで困っているものがある。
やめどきがわからない、つか、やめられない。

オンライン戦国武将ゲーム。

かれこれ、3ヶ月以上やっている。
「大事な合戦があるから」、という理由で、ドイツ語の授業をサボったこともある。
肩が凝って凝って、いよいよ辛いのでマッサージに行ったら、
「首から肩にかけてガッチガチなのですが、パソコンのお仕事されてますか?」、と訊かれた。
パソコンが原因なのには違いないので、「はい」とお返事したものの、
あのときは本当に、「もうやめなくては」と思った。
数時間おきにPCをチェックして、内政や武将育成をしている、おでに、
時々、おとっつあんが聞く、「今、何位?」と。

オトコは、結果を重視するいきものだ。

「まあ、ぼちぼち」、とかなんとか、いつもお茶を濁しているが、
おでも本当は思っている。
こんなに一生懸命やってるのに、未だ195位。

やめどきは、とっくにとっくに、過ぎていると。

(おしまい)

目からウロコが落ちたはなし [ドイツ生活]

夫は、液体派だ。
ちなみに、おでは固形派。
と、これは、身体を洗う石けんのお好みのこと。

入浴中、おでの固形石けんがなくなってしまったので、
おとっつあんの液体をちょいと拝借した。
いつも浴室で見かけてはいるが、しみじみ見たのは初めてのこと。

驚いた。

Pflegedusche Haut Und Haar
ぷれーげどぅーしぇ はうと うんと はー
はー(Haar)?
髪の毛も洗えんの、これ?
つか、もともと洗えたんだね、おでが知らなかっただけで。

「ボディーソープが切れそうだから買っといて、
あと、シャンプーも。」

おとっつあんに頼まれ、
いつもの銘柄を買った、それがこれだ。
「いつもの」ってくらいだから、もう、4,5本目なのに。

「ボディーシャンプーとシャンプーを買ってくれ」
と言った、ということは、
夫も確実に、知らない。

もったいなかった。
このボディーシャンプーで、はーも洗えたのに、
わざわざ、はー用のシャンプーも買っていたのが、
もったくて、腹立たしい。

でも、しょせんはボディーシャンプーだ。
はーの洗い心地は、もひとつだろう。
そう考えて、試しに洗ってみた。

すごい、よかった。

これからは、ちゃんと商品説明を読もう、と思った。
たといドイツ語であろうとも、必死で読もう。

目から鱗が落ちた。

と、ふいに、「目から鱗が落ちる」の語源てなんだろう、と思った。
おかしな言い回しだ。
つか、今までの人生、どうして一度も調べずに来てしまったのか。
こんなに意味ありげな言葉なのに。

人生をきちんと振り返ってあれこれ反省したい気持ちになったが、
その前に「目から鱗問題」を解決しようと、
パソコンで検索。

驚いた。

語源は、新約聖書だった。
キリストの奇跡で盲目の男の目が見えるようになったとき、
目から鱗のようなものが落ちたことに由来するという。

日本のことわざだとばかり、思っていた。

気になったら、すぐに調べることが大事だね。
目から鱗が落ちました。

(おしまい)

驚くべき国民 [ドイツ生活]

新しい「stern」誌。
タイトルに惹かれて、思わず買ってしまった。


IMG_1358.JPG


誇り高く、規律正しく、我慢強く、無私無欲な、
驚くべき国民
文化と大惨事が形成した、日本人のメンタリティー


大惨事の後の日本人の反応は、ドイツ人にとって、どうやらかなり吃驚仰天だったようだ。
「どうしてそんなに落ち着いているんだ」、と、おでも何度か訊かれた。

実は、めちゃ動揺しているけど、
それを表に出さないだけだよ。

そのたび、そう答えた。

「略奪やパニックが起こらないのが、すばらしい」、
テレビのニュースで何度か聞いた台詞。
おでは、逆に吃驚仰天だった。
日本以外では、略奪やパニックが起こるのがふつう、ということか?

うむむ・・・。
ドイツが同じ状況になったら、どうなんだろう・・・。

ちょっと想像してみた。

おでの頭にぽわわん、と浮かんだのは、
カーニバルの時並みの大騒ぎ。
日本人のようにおとなしく、礼儀正しく食糧供給を待つ姿は、
全然想像できなかった。

うむむ・・・。
ドイツ人が吃驚仰天するのも、わからないでもない、かも・・・。

タイトルのunglaublichを、おでは「驚くべき」と訳したけれど、
驚くべきにもいろいろある。
unglaublichは、英語のアンビリーバブル。
「信じられない」、の、「驚くべき」だ。

雑誌は、日本のう~んと古い歴史にまでさかのぼって、
日本人のメンタリティの不思議を探ろうとしていた。
よっぽど不思議なんだなあと、おでは不思議に思ったが、
まあ、きっと、不思議なんだろう。

悲しいときには泣いて、腹が立ったら怒って、楽しいときには笑う。
ヨーロッパのなかでは、感情表現が乏しい国民だと言われているドイツ人だけど、
おでら日本人と比較したら、ずっとストレートに感情を表にだす。

心配性のおでは、
おでらの冷静さが「人間味がない」と彼らの目に映ってしまうんじゃないか、
と、思うときがある。

だから、必ず答えることにしている。

実は、めちゃ動揺しているけど、
それを表に出さないだけだよ、って。

感情がない、機械のような人間だと思われるのは耐えられない。
だけど、「表に出さない」のも、たぶん、不思議なんだろうけど。

(おしまい)

日本人は、笑う。 [ドイツ生活]

東北地方太平洋沖地震が起きてから、
ずっとネットで日本のニュースを見ている。
心配で不安で、目が離せない。

だけど、おでが不安を募らせても、心配しても、
何の役にも立たない、
ということに、やっと気がついた。

今日のドイツ語学校は休んでしまおうかと、思っていたが、
それを地震のせいにするのは、どうにかしている。
どう考えても、それはただのサボりだ、
ということにも、時間ぎりぎりで気がついて、
気乗りしないけれど、学校に行った。

いつもどおりの授業のあと、日本人のクラスメイトと話した。

心配で不安で、学校を休もうとしたのは、おでだけではなかった。
みんな、元気がなく、ちょっと疲れた顔をしていた。
ニュースにずっと釘付けになっている、と言って、
こうしている間にも何かが起こっていたらと、不安でしかたない、と言った。

「私が心配したって、どうしようもないんだけど。」

そうだね、と、おでらはすこし、笑った。
心配で悲しくてしかたないけど、笑った。

カメラを向けられた、被災者の方たちが憔悴した表情で、
だけど、うすく笑うのを、おでら日本人はとてもよく理解できる。
その笑顔が彼らの悲しみを、涙よりも強くあらわすことだってある。

「でも、あれはきっと、日本人にしかわからないね。」

友人が言うのに、おでは大きく頷いた。

悲しいときに、笑ってみせる、
つらくても、大丈夫だよ、と言う、
そういう優しさは、きっと日本人以外には、
めちゃわかりづらい。
たぶん、やや不気味にうつるはずだ。

だけど、わかんなくっていい。
悲しいときにも、おでらは笑う。

(おしまい)

今日、何食べた? [ドイツ生活]

おとっつあんが、出張で日本に行っている。

ここんとこ、日本はずいぶんと寒いというはなし。
東京では、雪が降ったらしい。
ドイツは最近、春のような陽気が続いている。
日照時間も長くなって、非常に快適だ。

だから、うらやましくなんかない。

つかの間の一人暮らし。
夕飯のメニューに頭を悩ませなくていいし、好きなだけ戦国武将ゲームで遊べる。
実に気楽だ。

ぜんぜん、うらやましくない。

おとっつあんから無事を知らせる、電話があった。
「今日、何食べた?」
聞かなきゃいいんだが、聞かずにいられない。
焼き肉を食べた、と言う。
ふーん、と思う。
「おいしかった?」
聞かなきゃいい、本当に聞かなきゃいいものを。
しかし、おとっつあんは、しょうもないことをもごもご言うばかり。

ピンときた。

兆、うまかったんだ。
間違いない。
もごもごしたのは、おでに後ろめたいからだ。

おでが愛してやまない、特上ロースを食べたに違いない。

鉄板に一枚ずつそっと載せ、焼きすぎぬようにじっと見守り、
よきところで、ひっくり返して15秒。
よし、今だ!と、鉄板から引きはがし、
小皿に満たされた、やや甘めのたれにさっと浸して、
すぐさま、口へとはこぶ。
前歯で肉の感触を楽しんでから、ほおばるのだが、
ほどよくサシが入った霜降りの肉は、数回かんでやっただけで、

あっという間にとろけてしまったに、ちがいない!

でも、おでだってソーセージをつまみにビール飲んで、
戦乱の世の天下統一を目指すんだ。
なんてきままで、すてきなんだ。

うらやましくない、うらやましくない、ぜんぜん!

と、思ったら、冷蔵庫のビールが切れていた。
買いに行こうかと思ったら、雨降ってきた。

(おしまい)
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